【史跡・遺跡】茅ヶ崎城址

市営地下鉄線・センター南駅東側のこんもりと小高い丘にある中世の城郭遺跡「茅ヶ崎城址」。「空堀」「郭」「土塁」などが良好な状態で残る貴重な遺跡で、「茅ヶ崎城址公園」として整備されている。
城というと立派な天守や石垣のある近世の城郭をイメージするが、「茅ヶ崎城」は天然の地形を利用した中世の平山城で、港北区の「小机城」とともに横浜に残る城郭遺跡として知られる。城は早渕川中流南側の丘陵地にあり、東西330m・南北220mの範囲に空堀や土塁によって区画されている「東郭」「中郭」「西郭」「北郭」の四つの主要な郭で構成され、土橋や井戸の跡も見ることもできる。
茅ケ崎城については詳しいことが分かっていなかったが、平成2年から平成20年にわたり城址の実態に関する発掘調査が行われた結果、14世紀末~15世紀前半に築城されたと推定されている。城を築いた者は不明だが、上杉氏(室町時代)や後北条氏(戦国時代)が関与していたと推定されている。
16世紀末までには城としての役割は終え、江戸時代には村の共有地などとして利用され「城山(じょうやま)」という地名とともに保存されてきたという「茅ヶ崎城址」。発掘調査を経て現在は「茅ヶ崎城址公園」として整備され広く公開されており、平成21年には『築城当時の姿を良好な形で残す市域唯一の中世城郭の貴重な遺跡』として、横浜市指定史跡に指定されている。

入口
茅ヶ崎城址1-THE YOKOHAMA STANDARD

北郭西側虎口
茅ヶ崎城址2-THE YOKOHAMA STANDARD

北郭
茅ヶ崎城址4-THE YOKOHAMA STANDARD

中郭
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中郭南側の道
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中郭と東郭の間
茅ヶ崎城址6-THE YOKOHAMA STANDARD

東郭
東郭は城の中でも最も高い位置にあり、茅ヶ崎城の「主郭」と考えられている
茅ヶ崎城址7-THE YOKOHAMA STANDARD

中郭の土塁
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西郭
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西郭と中郭の間の空堀
茅ヶ崎城址10-THE YOKOHAMA STANDARD

茅ヶ崎城址(茅ヶ崎城址公園)
所在地:横浜市都筑区茅ケ崎東2-25


2015-06-22 | Posted in 歴史, 史跡・遺跡 | tag:

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