【歴史的建造物アーカイブ】旧長沢家住宅主屋及び馬屋
名称:旧長沢家住宅主屋及び馬屋
ふりがな:きゅうながさわけじゅうたくおもやおよびうまや
(概要)
市営地下鉄・センター北駅からほど近く、駅前の雰囲気とは対照的に懐かしく穏やかな空間が広がる都筑民家園内にある江戸時代の民家「旧長沢家住宅」。元は都筑郡牛久保村(現在の牛久保町)にあった江戸中期頃の旧家で、横浜に現存する古い民家として、復原工事を経て平成9年(1997)に市の指定文化財となり一般公開されている。
建物は形の良い寄棟屋根が二つ並んだヒロマ型の民家で、主屋の土間と馬屋が廊下でつながる武蔵国南部に特徴的な形式をもっている。また柱の一部にチョウナという道具を用いて仕上げた跡が見られること、土間境の柱が大黒柱になっていないことなどに顕著な特徴が見られる。
周辺地域で調達された杉と松でできた柱や梁は復原時にも同じ材を使って再現し、三和土(タタキ)を用いて丁寧に仕上げられた土間や土壁など、随所に復原工事における大工・左官・屋根屋など職人たちの丁寧な仕事をみることができる。外観のみならず内装の一つ一つを近くまで寄って見てみるのも楽しい。
(DATA)
建築年代:江戸時代中期頃
構造/規模:木造1階・寄棟造・茅葺
指定/分類:横浜市指定/指定有形文化財
指定年月日:平成9.11.4(1997)
所在地:横浜市都筑区大棚西2
(写真撮影:2014.10)