【歴史的建造物アーカイブ】旧横浜生糸検査所付属倉庫事務所

名称:旧横浜生糸検査所付属倉庫事務所
ふりがな:きゅうよこはまきいとけんさじょふぞくそうこじむしょ
(概要)
みなとみらい線・馬車道駅の2番出口から出ると目の前に現れるレンガ張りのレトロな建物「旧横浜生糸検査所付属倉庫事務所(元帝蚕倉庫事務所)」。近年では「北仲BRICK」の名で知られ、みなとみらいの景色を背景に新旧が融合する景観を北仲通北地区に創り出している。
「旧横浜生糸検査所付属倉庫事務所」は、”キーケン”の名で親しまれた「旧横浜生糸検査所」の倉庫事務所として震災復興期の大正15年(1926)に竣工。同年に完成した検査所、倉庫とともに横浜の生糸貿易を支えた。
設計は日本における鉄筋コンクリート建築の先駆者として知られ、「旧三井物産横浜ビル」、先日(2015.3)解体された「旧三井物産横浜支店倉庫」などを設計し、横浜ゆかりの建築家として著名な遠藤於莵(えんどうおと)。「旧横浜生糸検査所」、「旧横浜生糸検査所付属生糸絹物専用倉庫(帝蚕倉庫)」の設計も遠藤於莵による。
北仲通北地区の主要な景観を形成してきた旧横浜生糸検査所関連の建築群だが、A・B・C・Dの4棟からなる倉庫の内A・B・D棟が既に解体され、保存予定であったC棟についても、一旦解体された上で復元されることになっている。平成19年に横浜市による文化財指定を受けている「旧横浜生糸検査所付属倉庫事務所」は、オリジナルな状態で横浜生糸貿易の歴史を伝える貴重な遺構となる。
(DATA)
建築年代:大正15(1926)
構造・規模:RC造・3階
設計/施工:遠藤於莵/大林組
指定/分類:横浜市指定/指定有形文化財
指定年月日:平成19年度
所在地:横浜市中区北仲通5-57

帝蚕倉庫事務棟-THE YOKOHAMA STANDARD

(写真撮影:2014.8)


2015-04-13 | Posted in 歴史的建造物アーカイブ, | tag:

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