【歴史的建造物アーカイブ】旧内田家住宅(外交官の家)
八角形の塔が印象的な山手イタリア山庭園の木々に囲まれて佇む「旧内田家住宅(外交官の家)」。元は明治・大正時代の外交官としてニューヨーク総領事やトルコ大使を務めた内田定槌(うちださだつち)の邸宅として明治43年(1910)に竣工し、長きに渡って東京都渋谷区南平台に所在したが、平成6年(1994)に建物は内田定槌の孫にあたる宮入氏から横浜市に寄贈され、解体調査を経て山手のイタリア山庭園内に移築復元された。
設計は、アメリカ人建築家で、立教大学の初代校長としても知られるJ.M.ガーディナー。建物は塔屋のある木造2階建で、天然スレート葺きの屋根、下見板張りの外壁が特徴。多くの窓と凹凸のある外壁や、寄棟が組み合わされた複雑な形状の屋根などニュアンスに富んでいる。山手地区にある洋館の中で唯一国の重要文化財に指定されており、平成9年(1997)から一般公開されている。
(DATA)
名称:旧内田家住宅(外交官の家)
ふりがな:きゅううちだけじゅうたく(がいこうかんのいえ)
建築年代:明治43(1910)・平成9(1997)現在地に移築
構造・規模:木造2階・塔屋付き
設計/施工:J.M.ガーディナー / 横田組
指定/分類:国指定/重要文化財
指定年月日:平成9(1997)
所在地:横浜市中区山手町16