【横浜の坂道】南坂（中区）
山手本通りと北方小学校方面を結ぶ「南坂」。元町公園前交差点から入り旧セント・ジョセフ・インターナショナル・カレッジ沿いに続く道筋と、横浜山手聖公会の脇から入りブリキのおもちゃ博物館、諏訪神社前を通る道筋があり、両者は途中で合流し北方小学校前に至る。
「南坂」の地名は明治17年(1884)に山手居留地に新設された26か町の一つだが、坂の名の由来は定かではない。元町公園前交差点から入る道筋は、明治34年(1901)から平成12年(2000)まで道沿いに「セント・ジョセフ・インターナショナル・カレッジ」があったことから、”セント・ジョセフの坂”と呼ばれ親しまれてきたという。坂に沿って見事なブラフ積擁壁が続いていたが、廃校後に大部分が解体され現在はブラフ積を模した石垣が復元されている。
一方、J.H.モーガン設計による重厚な聖堂の建つ横浜山手聖公会脇からの道筋を進むと、ブリキのおもちゃ博物館を過ぎた先の狭い路地に「諏訪神社」が鎮座している。小さな神社であるが歴史は古く、江戸幕府による武蔵国の地誌『新編武蔵国風土記稿』においても<年貢地、西方なり、東漸寺の持>との記述がある。複数の道筋に和洋さまざまな歴史が交差するユニークな坂道。
(元町公園前交差点～北方小学校前の道筋)
坂上からの眺め
坂上の元町公園方面を振り返る。
合流点付近。石垣に沿って北方小学校方面へと下りていく。
坂下付近から振り返る。
坂下の北方小学校付近から坂上を望む。
(坂の合流点から横浜山手聖公会へと続く道筋)
諏訪神社
狭い路地を進む。
路地の先から神社方面を振り返る。
狭い路地を抜けて、道を直角に曲がるとブリキのおもちゃ博物館。
坂上の横浜山手聖公会からの景色。
南坂
所在地：中区山手町～諏訪町
