【史跡・遺跡】レンガ造り卵形管

中土木事務所前に展示されている卵形をしたレンガ造りの奇妙な穴。これは、明治期に埋設された下水管の一部で、昭和56年(1981)に山下町37番地先から発掘されたもの。

日本初の近代下水道は、”横浜のまちづくりの父”として知られるリチャード・ヘンリー・ブラントンによって計画され、明治4年(1871)に完成した瓦製陶管の下水道であった。しかし居留外国人の急速な増加によって下水管の容量が不足するようになると改修が必要になり、神奈川県御用掛の三田善太郎の計画による改修工事が明治14年(1881)から明治20年(1887)にわたって行われた。これは日本人技術者による初の近代下水道とされる。新しい下水管はレンガとセメントによってつくられたレンガ管で、卵形により下水の円滑な流れを確保することができた。

レンガ造りの卵形管は、横浜市内の各所で発見されていて、中土木事務所の他、中部水再生センター、開港資料館ドライエリアなど多くの場所で展示されている。

煉瓦つくりの下水管-THE YOKOHAMA STANDARD

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2015-09-24 | Posted in , 史跡・遺跡 | tag:

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