【横浜の公園】四季の森公園
横浜線・中山駅から歩いて15分ほどの場所に豊かな自然の広がる「県立四季の森公園」。里山や谷戸の風景が残り、名のとおり四季折々の自然を楽しむことができる公園では、7月になりヤマユリが咲き始めている。
「県立四季の森公園」は、緑区寺山町・旭区上白根町にまたがる約45ヘクタールの自然豊かな公園で、近隣の三保市民の森、新治市民の森、横浜動物の森公園などと共に横浜市北西部の丘陵地に「北の森」と称される緑地帯を形成している。公園の土地は元は住宅予定地であったが、市街化の拡大を防ぎ貴重な樹林地を公園として活用することになり、県が整備し昭和63年(1988)に開園した。公園の景観を特徴づける谷戸は、丘陵地が侵食されて形成された小さな谷で、かつて横浜には3700以上もあったとされ、里山に囲まれた谷戸で農耕が営まれる風景は横浜の原風景ともいわれる。四季の森公園ではこうした谷戸と里山の空間を基調に、あし原湿原、蓮池、菖蒲園などの場がニュアンスに富んだ奥行のある景観をつくり、名のとおり四季の移ろいごとに梅、菜の花 桜、花菖蒲、ヤマユリ、紅葉などによって装いを変え美しく彩られる。また園内に自生する様々な野花が見られることも魅力で、多種多様な生き物が暮らし、6月にはホタルも見られる。園内のビジターセンターでは公園の花や生き物を紹介するガイドブックが販売されているので、これを片手に散策してみると園内の自然に一層親しみ楽しむことができる。
都市の近くにありながら、里山と谷戸の中で穏やかな時間を過ごすことのできる四季の森公園。季節ごとにその都度異なる表情を見せてくれる多様な風景は、何度も訪れてみたくなる横浜の貴重な自然空間。
今回は中山駅からバスに乗り、最寄りの「長坂」バス停から徒歩3分ほどの「南口入口」から公園に入る。
こんもりと小高い丘の上の展望台は古代的な雰囲気。
「もりの連絡橋」を渡り園東側の「ふるさとの森」方面へ進む。
森の中へと誘う急階段。
階段の右手は深い谷になっていて、背の高い樹木の上部がすぐ間近に見える。
急な階段をさらに下る。
下から見あげるとこのような具合。
木の枝にはキノコの姿も。
谷(清水の谷)に下りると教育水田が広がる
中山中学校と隣接する園路。
ノウゼンカズラはまだつぼみ。
園内には遊具広場やじゃぶじゃぶ池など子どもたちが楽しめる施設もある。
じゃぶじゃぶ池
華麗なヤマユリ。園内各所に自生していて7月中旬頃から本格的に咲き始めるという。
蛍川橋の周囲ではタチアオイが花を咲かせている。
はす池のオオガハス。開花は午前中。
はす池沿いの遊歩道からのぞむ谷戸の風景。
池に映り込む里山の景色も良い感じ。
へメロカリス…かな?
「春の草原」周辺の気持ちの良い散策路。
雰囲気の良い石のアーチ橋。
「あし原湿原」
森に囲まれた谷戸にあし原が延々と続く風景は、どこか懐かしく、夢の世界のよう。
よく見るとシマヘビの姿が。あし原は動物たちの住みかや隠れ場所にもなっている。
時折風に吹かれ、サワサワサワと揺れる音が心地よい。
あし原のそばでひと休み。
「上の池」
水車小屋
風情のある苔むす石。
水車小屋周辺にもヤマユリが自生している。
「花木園」
花菖蒲の見頃は過ぎたが、谷戸の奥へと続いてゆく菖蒲田は良い風景。
ぷっくらと膨らんだハナショウブの果実も可愛らしい。
ルリタテハ at 菖蒲園
今は生き生きとした緑色が綺麗な「紅葉の森」。森が紅く色づく秋の訪れも楽しみ。
‐おわり‐
四季の森公園
所在地:横浜市緑区寺山町・旭区神白根町
中山駅から徒歩15分、または横浜市営バス(136系統) 相鉄バス(旭11・旭13・旭14 )「長坂」バス停下車徒歩約3分