【横浜の森】瀬上市民の森
栄区の東部にあり、横浜で三番目に高い円海山の周辺に広がる広大な緑地の一角をなす「瀬上市民の森」。深い谷戸の奥には山からの湧水をたたえる「瀬上池」が静かに佇み、栄区のシンボルリバー「いたち川」の源流の一つとなっている。
大平山、大丸山に次ぎ横浜で三番目に高い円海山(標高153.3m)周辺には、横浜市最大の約700ヘクタールにも及ぶ広大な森が広がっていて、一帯は「円海山近郊緑地特別保全地区」に指定されている。「瀬上市民の森」は隣接する「氷取沢市民の森」や「金沢市民の森」などと共にこの広大な緑地を形成する約48ヘクタール市民の森で、昭和54年(1979)7月7日に開園した。三方を山に囲まれた深い谷戸の奥に豊かな水をたたえ「瀬上市民の森」の象徴的な風景をつくりだしている「瀬上池」は、山から湧き出た水をせき止めて造る農業用の溜池で、江戸時代につくられたが現在は溜池としての役割を終えている。「瀬上池」を源流とする「瀬上沢」は、県立柏陽高校付近で栄区を東西に流れる「いたち川」に合流し、栄区飯島町でさらに「柏尾川」へと合流する。
県立横浜栄高校の裏手から森の入口までは、ホタルの里としても知られる瀬上沢小川アメニティに沿って奥深くへと延びる谷戸の風景が広がり、郷愁を誘う原風景が森へといざなう。森の中は尾根筋あり、谷筋ありと変化に富んだ地形になっていて、眺望の開けた尾根道からは瀬上池と周囲を囲む森の姿を見渡し、天候に恵まれれば『関東の富士百景』にも選ばれた雄大な富士の姿も望むことができる。森のシンボル「瀬上池」は、森の奥深くに隠された水場のようなどこか神秘的な雰囲気のある独特な水辺空間で、静かで穏やかな時の流れと水分の多い森の新鮮な空気に癒される。
横浜栄高校の裏手から瀬上沢小川アメニティに沿って瀬上市民の森入口へと進む。山の奥深くへと延びる原風景のような谷戸の景観がつづく。
小川に沿って曲がりくねりながら道が続く。
森の入口付近。少し進むと池の下広場。
瀬上池からの水が注ぐ神秘的な雰囲気の岩穴。
瀬上池
池の畔の遊歩道
瀬上池で休むカルガモの姿も見える。
池の上休憩所から山を登る。
大丸広場へ至る急な階段。
大丸広場。山の中に開けた静かで心地良い場所。春には桜が花を咲かせる。
山肌から水が染み出る。
森の中の小さな広場
綺麗な杉の木立
山上の尾根道。尾根道を経ていっしんどう広場から池の下広場へと下る。
真っ直ぐに伸びる木立の中に続く階段道を下る。
下ってきた道を見上げる。
一旦、池の下広場に戻る。
今度は道場丸広場を通り再度山を登る。
水路と隣り合う長い階段が山の奥へと続く。
山の中の木の門。
緑のトンネルを抜けると、山上の尾根道に出る。
山頂の尾根道から望む瀬上市民の森。中央の窪地に瀬上池が見える。
‐おわり‐
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