【横浜の寺】旧城寺(きゅうじょうじ)
JR横浜線の中山駅からほど近く、恩田川を望む小高い丘の上にある「旧城寺(舊城寺)」。「旧城寺」の名の通りかつてこの丘には、宅間上杉家の上杉憲清(うえすぎのりきよ)が室町時代初期に築城したと伝えられる「榎下城(えのしたじょう)」があった。上杉憲清の子・憲直(のりなお)が永享の乱(1438)で足利持氏(あしかがもちうじ)に加担して敗れ、金沢の称名寺で自決した後の城主についてはよく分かっていないが、慶長年間(1596~1614)に旧城寺が創建され現在に至る。旧城寺の寺林は県の天然記念物に指定されていて、カヤの大木を中心にアラカシ、シラカシ、タブノキ、ヤブツバキ、ケヤキなどの見事な樹木が立ち並ぶ。境内には静寂さが漂い穏やかな時間が流れる。
風情のある山門。明治26年建立でかつて長延寺にあったが、旧城寺に移築復元された。
旧城寺(舊城寺)
所在地:横浜市緑区三保町2038