【YOKOHAMA SNAP】子安浜の風景
古くから漁業が行われ、江戸時代には幕府に海産物を献上する御菜八ヶ浦の一つとして栄えた「子安浜」。明治期に入っても名産品の”子安浜のシャコ”をはじめ江戸前魚介類の供給地として知られたが、急速に近代化してゆく横浜港の埋立などにより漁場が失われ漁業は徐々に衰退。昭和40年代には漁業権を放棄するに至った。現在は自由漁業が行われアナゴなどが水揚げされている。
地区は神奈川区浦島町と子安通1丁目にまたがり、旧海岸線の入江川第2派川に沿って東西に約700mほど細長く伸びる。海岸線はかつて遠浅の砂浜であったが、周辺の埋立にともない、船溜まりの運河と護岸に沿って小屋が立ち並ぶ現在の姿となった。水際の”浜通り”と国道15号に挟まれた区域は、狭い路地が迷路のように複雑に入り組み木造の家屋が密集する住宅地となっていて、貝やシャコの加工などで使われたという井戸が各所に点在することも特徴的な昔ながらの漁師町の風景を残している。
横浜の中心地に近い場所にあり臨港地帯の風景と重なり合いながら、まるで時が止まったままのように漁村という地域の歴史が色濃く残る稀有な風景。
国道15号沿いの自転車屋。レトロな赤いポンプが現役で活躍中。
狭い路地の先にある白山神社。
井戸
浅間神社。路地に猫の姿を多く見かけるのも漁村ならではの風景。
井戸
浜通り
常盤橋西側の船溜まり
護岸に立ち並ぶ小屋。漁の為の小屋だったものが駐車場に転用されているものもある。
どこか懐かしい漁師町の狭い路地。
井戸
アナゴ漁の筒
護岸から守屋町方面を望む。
路地の中にある銭湯「井川湯」と井戸。
富士見橋西側の船溜まり。護岸に小屋が立ち並ぶ。
船のドック
貨物線が通り過ぎてゆく
富士見橋東側の船溜まり
福本稲荷神社
井戸
井戸
-おわり-