【横浜の森】新治市民の森
JR横浜線・十日市場駅から15分ほど歩き住宅街を抜けると風景は一変、”北の森”とも呼ばる「新治市民の森(にいはるしみんのもり)」の里山景観が広がる。新緑の間に木洩れ日がさす春の森は美しく、鳥たちのさえずりを聞きながら森の中を歩けば、ここが横浜であることを完全に忘れてしまうほど。
山林所有者から横浜市が土地を借りて散策路などを整備し一般公開している「市民の森」。横浜市北西部の丘陵地帯に位置する「新治市民の森」は、平成12年3月に23番目の市民の森として開園し、面積は67.2ヘクタールと市民の森としては最大級で”奇跡の森”ともいわれる。
いくつもの谷戸と雑木林が入り組むような里山の森は広大で、複数の散策ルートが用意されているが一日では周れないほど。場所によっては本格的な森歩きといった感じで、起伏に富んだ尾根道、木と木の間をぬうように進む道、木の根の階段などニュアンスに富んだ道が続き楽しい。森の中はクヌギやコナラ林、スギやヒノキ林、ハンノキ林、竹林、湿地帯、水田に畑などエリアごとに多彩な表情を見せ、シダ類が繁茂する場所などは太古の世界のような雰囲気。森の空気はおいしく、歩いてるだけで森から元気をもらえるオアシスのような横浜の貴重な自然空間が広がっている。
森は土地所有者と市民が協同して管理していて、平成25年には「新治市民の森一帯の里山景観と生物多様性を守り育てる活動」を行う『新治谷戸田を守る会』と『新治市民の森愛護会』が横浜市の「横浜・人・まち・デザイン賞」を受賞している。
旭谷戸近くの入口から森に入る
森の木立
見事なワラビ
少し進むと竹林が広がる。柴垣に風情がある。
斜面に細い道が続く
“検見坂”のあたり。森の中にも様々な地名がある。
“鎌立の奥”のあたり。池があり緑が綺麗で静かなところ。
尾根道に入って行く
木の根の階段が続く道
シダ類が繁茂し太古の世界のよう
木の間をぬうように進む
雰囲気の良い畑の脇道
谷戸に畑が広がる
新治市民の森
所在地:横浜市緑区新治町
(関連記事)
【歴史的建造物アーカイブ】旧奥津家長屋門及び土蔵
【横浜の川】梅田川