【横浜の神社】森浅間神社(もりせんげんじんじゃ)
磯子区森の山上に鎮座する「森浅間神社」。周囲を深い緑の自然林に囲まれた急斜面の参道階段を一段一段上っていると、古の空間にやって来たかのような感覚をおぼえる。
神社の由来は、房総半島方面への海路の要所であった森村に鎌倉幕府が陣屋をつくるにあたり、富士山より木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の分霊を勧請したことに始まるという。また、建武2年(1335)に、鎌倉幕府最後の将軍・守邦親王が護持の薬師像を森浅間神社の本地仏として安置したといい、これをもって創建とするとも伝えられる。古くは「親王権現」と称し、神社のある丘は「我沙羅山」と呼ばれ、航海の安全を祈る為に参詣する者が多かったという。
神社とその周辺の樹叢(じゅそう)は県の天然記念物に指定されていて、丘の斜面にはスジダイを中心とした常緑広葉樹林が広がり、推定樹齢200年の木なども見られるなど貴重な自然林が残されている。
森浅間神社
所在地:横浜市磯子区森2-16-7