【横浜の商店街】大口通商店街

JR横浜線・大口駅西口のすぐ近くから第二京浜の交差点まで約400m続く「大口通商店街」。昭和の面影と下町風情の残る横浜を代表する商店街の一つ。
大口通商店街は、かつては子安浜に続く静かな漁村であったという大口通地区に、臨海部工場地帯の発展に伴って大正時代から商業地として発展してきた伝統ある商店街。第二次世界大戦後には焼け跡から急スピードで復興し大行列ができるほど買い物客で賑わったといい、戦後の昭和天皇の全国巡幸では初日の視察地に選ばれた。
商店街は車道を挟むように、アーケードのある歩道が続くスタイルで、全長約400mの通りには八百屋さん、肉屋さん、魚屋さんをはじめ、金物屋さん、文具屋さんなど約100の安くて、良いもの、美味しいものを取り揃える様々な店舗が連なる。どこか懐かしい雰囲気が残る通りでは、お店ごとに様々な店構えや商品の陳列を眺めながら歩くだけでも楽しい。

能登屋
創業78年目(2015時点)の老舗さつま揚げ専門店。中はふっくら、外はこんがりと揚げたさつまあげは、えび巻き、チーズ巻き、しそ巻き、五目あげ、やさいあげなど、素材の組み合わせが生み出す個性豊かな味が魅力。練り上げられたすり身を熟練の職人さんがひとつひとつ丁寧に仕上げる「手づくり」「出来立て」の美味しさが自慢。
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日本堂ベーカリー
昭和6年に大口で開店した老舗ベーカリー。サクサク感とバター風味が美味しい人気の「クロワッサン」をはじめ、日本人好みにアレンジしたフランスパン「アルチザンバケット」などさまざまな種類のパンがズラリと並ぶ。パンは溶岩窯で焼き上げられていて、中はふっくらもちもち、外はパリっとした食感が美味しい。自然な素材にこだわった町のパン屋さん。
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日光陶器
創業は戦前、戸越銀座から始まり後に大口で開業したという老舗陶器店。全国産地の多種多様なアイテムを豊富に取り揃う。茶碗がびっしりと秩序だって重なり陳列されている様子は壮観。お気に入りの一点を探して店内を回るのが楽しいお店。白いキューブに赤い文字でお店の名前とロゴを記した入口看板も良い雰囲気。
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魚勘 
昭和25年からこの地で営業を続けている鮮魚店。天然近海物中心にこだわり、その時々の旬の魚介類が並ぶ。この日のラインナップは「山陰のいさき・だるまいか」、「神奈川のさば・かます」、「神津島のたかべ」、「三重のあじ」、「淡路の釣あじ」などで見ているだけでも楽しい。干物も自家製などスーパーとはまた違う商店街ならでの鮮魚店。こだわりの理由はズバリ「やっぱり天然ものはおいしいから!」
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栃木屋酒店
昭和の初めから営業を続け現在は3代目。最初は東神奈川で営業を始め、後に大口通へ移転してきたという。焼酎が人気で、京屋酒造の「甕雫」も取り扱う。店主自ら全国各地の蔵元に足を運び、蔵元との粘り強い交渉の末これはという地酒や本格焼酎を仕入れている。「お客さんに喜ばれる、よその店にない品揃えが店の自慢です」
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冨士屋菓子店
創業約70年。創業当初は雑貨店であったという。豆大福、切り餅、赤飯が人気。保存料を使わない自家製の菓子は、日持ちはしないが自然な味わいが魅力。店の外壁に施された見事な富士山のモザイク装飾も要チェック。
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ぶんぐや
昭和26年創業の文房具・タバコの専門店。古き良き文具店の佇まいの店内には、最新の文房具、豊富な種類の祝儀袋、昔のキャラクターグッズ、懐かしい多面式の筆箱、ワープロリボンやフロッピー、廃盤のペン類などなど、時代を超えた2万点以上のアイテムが並び、何が出てくるから分からないワクワク感に溢れた文房具のワンダーランド。買えば買うほどお得になる割引制度も嬉しい。
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越後屋フルーツ
色とりどりの輝くような綺麗なフルーツが並ぶ「越後屋フルーツ」。国内外を問わず季節の果物を取り揃える。「産地の良いものはおいしい」をモットーに、こだわりの安くて品質の良いフルーツが自慢。近くを通ると甘い香りが漂う。
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田中繁商店
創業59年(2015時点)の生活雑貨店。料理道具から生活用品、金物用品、神仏具まで、生活に関する様々なアイテムを幅広く取り揃える。鍋の品揃えに自信があり、棚にズラリと並ぶ鍋の姿は圧巻。商品知識も豊富な店主に相談すれば、間違いのない鍋選びができる。
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神田金物店
昭和6年から長きに渡り大口で営業を続ける老舗金物店。家庭用金物から建築金物、利器工具、塗料、鍵、防犯用品など様々なアイテムを取り扱う。工務店や大工さんも訪れるという店内には、各種釘やねじ類、戸車、トタンなどプロフェッショナルな商品も並び、一見何に使うのか分からない商品は見ているだけでも楽しい。店内の工房では合鍵も制作する。
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豊屋寝装店
昭和40年代から営業を続ける寝具インテリアの専門店。重寝具から軽寝具まで多彩な寝具を取り揃え、人気の綿100%パジャマなど肌触りの良い天然素材のものを大事にしている。羽毛布団は羽の質や側生地の素材など豊富な知識のスタッフが丁寧に教えてくれるので、専門店ならではの情報をもとに生活に大切な寝具を納得して選ぶことができる。
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横濱みやだい
戦前から大口通で営業を続ける老舗のお肉屋さん。「仙台黒毛和牛」をはじめ国産のお肉を取扱い、一頭買いするという神奈川県産「やまゆりポーク」は石崎農場のもの。メンチカツ、やまゆりポークとんかつ、鶏のからあげ、コロッケ、ポテトサラダなど多彩な品揃えのお惣菜やお弁当も人気。丁寧に手作りされたお惣菜は素材の良さがそのまま味に表れており、とても美味しい。
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つるや洋品店
創業は昭和26年。”良い品をどんどん安く売る!!”をモットーに、紳士服から婦人服、子供服、ベビー服、肌着に靴下にパジャマ、学生衣料やダンス服、エプロン、タオルなど生活雑貨に、バッグ、帽子、ベルト、アクセサリーなどなど、衣料に関連するものは何でも揃う品揃えは圧巻、そして安い! 毎日新しい商品が入るなど回転が早いのも魅力。
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今回紹介できたお店はごく一部。他にもたくさん魅力的な商店が軒を連ねる「大口通商店街」。横浜線・大口駅からだけでなく、京急線・子安駅からもアクセスできるので、ふらりと立ち寄って、夕飯のおかずにプラスワンするお惣菜を探してみたり、昔ながらの文具店や金物店を覗いてみるのも良い。

大口通商店街
所在地:横浜市神奈川区大口通
JR横浜線・大口駅から徒歩3分
京浜急行線・子安駅から徒歩6分


2015-06-24 | Posted in 横浜の商店街, ライフ | tag:

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